Gardens for Aliens

嫌われ者のフィロソフィ

水草展行ってきた

 科博の筑波実験植物園で開催中の、水草展2017に行ってきました!

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なかなかお目にかかれない超希少な水草や、

 

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現在は栽培が禁止されている特定外来生物等を間近で見られる、貴重な経験をしました。欲を言えば、シャジクモ類等の大型藻類も扱ってほしかったですが、そこまで含めるとさすがにマイナーすぎるか・・・。あの辺も絶滅危惧種が多いんですよね。

 会場の展示によれば、日本の水草の約40%は絶滅が危惧されているそうです。一方で、特定外来生物に指定されている植物13種のうち9種が水草です。減っているのも水草、増えているのも水草。問題なのは、前者が在来、後者が外来生物ということですね。

 

 会場では、某A〇Aみたいなレイアウト水槽も展示されていて、きれいで癒されます。個人的に、ああいうのはあまり興味は無いですが、そこから「水草ってきれい!」と水草の事が好きになる人が増えれば、一水草好きとしては嬉しいです。

 私はどちらかというと、水草の生息環境を再現した水槽が好きで、特にこの水田水槽。

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この再現度、すごすぎ。本当に田んぼの一部を切り取ってきたみたいです。私も水田で採取した植物をいくつか育てていますが、こういうのも作ってみたいです。実際の野外では、ここまで水草が豊富な水田は滅多に無いのが寂しいですね。

 

 帰りに、水草展オリジナルのバイカモトートバッグを買っちゃいました。

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生のバイカモと一緒に ( 岐阜県内にて )。

これはいいバッグカモ~。

 

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 在来水草と外来水草の関係について、水草展でも展示がありましたが、このバイカモ生息地でも、オランダガラシが一緒に生えていました。

 

 水草展2017は、8月20日まで筑波実験植物園で開催しているそうです。こういった企画で水草に興味を持つ人が増えて、身の回りの水草達の現状を考えるきっかけになればいいなと思います。

久々のもりちゃ

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モリチャバネゴキブリBlattella nipponica ), 在来

撮影地:愛知県渥美半島 ( 2017. 7. )

 撮影をした森林では、結構高密度で見つかりました。以前なら何匹か持ち帰って飼育したところですが、今は飼育に手が回らないので、採取は止めました。本種は産地ごとに飼育して比較すると、奥が深そうで面白いですけどね~。愛知県某所で採取した集団は、他の産地と比べて落ち着きがなく、少し刺激を与えただけで、成虫も幼虫も上を下への大騒ぎになっていました。そのため、世話が大変でしたが・・・。系統によって性格(と言っていいのか?)が異なることもあるんでしょうか。

相性悪い植物

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ハルシャギクCoreopsis tinctoria ), 外来

撮影地:岐阜県東部 ( 2017. 7. )

 個人的に、うまく育てられない植物の一つ。毎年、痩果を採ってきて自宅で発芽させるんですが、いつもアブラムシ等にやられて開花する前に全滅してしまう・・・。

 私の住んでいる地域では、オオキンケイギクC. lanceolata ) と比べると数は少ないですが、似たような環境で普通に見られます。

 

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 花の色はバリエーションがあり、舌状花がほとんど赤褐色になるものや、

 

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褐色の模様が薄いもの、

 

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黄色一色のものも見つかります。

典型的

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撮影地:岐阜県東部 ( 2017. 4. )

 花の色が濃く、中心の白が目立つ、植物体に微毛がある、匂いがある等、「典型的なニオイタチツボスミレViola obtusa ) 」の特徴がある株。スミレ類は似たような種が多い上に、形質の多様性が高いため、こういう分かりやすい株は良いですね。安心してネットで公開できます。

 

 ついでなので、ニオイタチツボスミレっぽいけど断定しにくかった株達をいくつか載せておきます。

タイプその1

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撮影地:岐阜県東部 ( 2017. 4. )

 

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撮影地:愛知県西部 ( 2016. 4. )

 上の2つの集団はどちらも、花の形はニオイタチツボスミレらしく、芳香もあり、タチツボスミレ ( V. grypoceras ) より葉が長くなります。しかし、「典型的なニオイタチツボスミレ」と比べて花弁の色が薄く、花柄等に毛がありません。毛が無いのはナガバノタチツボスミレV. ovato-oblonga ) の特徴でもありますが・・・

 後に、確実にV. ovato-oblonga だろうという株(下の写真)を見つけたので、比較してみると・・・

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明らかに別物な気がします。

 

タイプその2

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撮影地:岐阜県東部 ( 2017. 4. )

 全体的に毛が生え、葉はタチツボスミレより細く、花の色が濃く芳香があります。しかし、花弁があまり重ならないため、花の形はタチツボスミレ的です。この集団の顕著な特徴は、距が緑がかった白色であることです。花弁の色とコントラストになって、この部分が特に目立ちます。オオタチツボスミレ ( V. kusanoana ) も距が白いらしいですが、葉の形等が異なります。この集団のすぐ近くでは「典型的ニオイタチツボスミレ」も多く見られ、2つの集団の生息地点がオーバーラップしている場所もありました。

 

おまけ

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 上に載せた「距が白いスミレ」を撮影していたら、ヤマカガシを見つけました。小さくて分かりにくいですが、手前2株のスミレ類の上側に頭が写っています。

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 全長60 cm 程度の、まだ若い個体でした。警戒されていたので、あまり近付かせてもらえず、目いっぱいズームでもこの程度です・・・

 ヤマカガシも色や模様の個体差が大きいですが、これは割と「典型的な」個体でしょう。この地域では、このタイプが多いですが、赤色が目立たない個体も見たことがあります。

 余談ですが、この場所では、ヤマカガシだけでなくマムシも見つかります。野外で生物を撮影するときは、目当ての種類だけでなく、危険な生物にも気を払わなければいけませんね~