読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Gardens for Aliens

嫌われ者のフィロソフィ

そっくりだけど全然違う

f:id:sauerklee:20140608122413j:plain

チャバネゴキブリBlattella germanica Linné, 1767 ) 外来, 飼育下繁殖個体

大抵、学名で 'Linné' は 'Linnnaeus' とラテン語表記するようなんですが、今回は朝比奈 ( 1960 ) に従いました。

 何か月か前から飼育していたんですが、やっと卵鞘が確認できたので一段落。次の世代が期待できるので、ちょっと安心しました。近縁の在来種であるモリチャバネゴキブリ ( B. nipponica ) も何年か飼育しているのですが、何度か全滅させかけたので、本種も結構気を使っていました。ちなみに、上の写真の下側2匹がメスで、上がオスです。右側のメスが腹端に四角い卵鞘を付けているのが分かるでしょうか。

 

f:id:sauerklee:20140608135017j:plain

モリチャバネゴキブリB. nipponica ), 在来, 茨城県南部産

 世界的に分布するチャバネゴキブリに対し、日本特産です。前胸背板の黒条が太く、後ろ側で互いに近接していることで、チャバネゴキブリと区別できます。また、野外性であり、屋内への侵入生息はないと言われています ( 三原, 2003. ただし、光に集まるため、照明を目がけて飛び込んでくることはあります ) 。

 飼育に際しては、モリチャバネゴキブリは「走る・登る・飛ぶ・跳ねる」の三拍子どころか四拍子も揃えているため、気を付けないと扱いが非常に難しいです。特に、前述のように正の光走行性があるため、蓋を開けた瞬間、照明に向かってぶ~んと飛び立つこともあり、世話をするときはかなり気を使います。一方、チャバネゴキブリは「飛ぶ・跳ねる」をしないので、モリチャバネに慣れた身としては非常に扱いやすく感じました。

 ちなみに、朝比奈 ( 1963 ) では、モリチャバネは千葉県以南の海岸沿いの平地に生息するとありますが、茨城や栃木での記録もあります ( 富岡・柴山, 1998 ) 。上の写真も、茨城県産を継代飼育しているものです。また、岐阜県でも本種の幼虫らしき個体を見たことがあります。岐阜県産も飼育したいと考えているんですが、うちの近所ではかなり個体数密度が小さい印象で、見つけようと思ってもなかなか見つかりません。写真の個体群の産地では逆にいない場所を探すのが大変なくらい、どこにでもいたんですが・・・

 

参考文献

朝比奈正二郎, 1960, 邦産家住性ゴキブリの学名の整理, 衛星動物 11 (4): 188 - 190.

朝比奈正二郎, 1963, 日本産ゴキブリ類の分類ノート Ⅰ, 衛星動物 14 (2): 69 - 75.

三原 實, 2003, 屋内害虫の同定法 (4) 網翅(ゴキブリ)目, 家屋害虫 25 (1): 35 - 50.

富岡康浩・柴山 淳, 1998, 日本国内におけるゴキブリ類12種の分布記録, 家屋害虫 20 (1): 10 - 16.