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Gardens for Aliens

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 以前にも言及したんですが、最近は一部界隈でいくつかの熱帯植物ブームがきているようです。Begonia 属も、そんな中でよく見るグループの一つですね~

 Begonia 属植物は、昔から観賞用に栽培されていたらしく、おそらく日本人にとって元祖ベゴニアといえば、こちら。

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シュウカイドウ ( Begonia grandis Dryander ), 外来

撮影地:岐阜県東部 ( 2015. 11. )

 多くの種が温暖な地域に生育する Begonia 属の中で、本種は(確か)最も北に分布し、日本に持ち込まれたのも江戸時代と古いため、野外で定着しています。撮影地では、林内の川沿いに群落を作っていました。

 

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 左右非対称な葉と独特な花を付けるので、この仲間は分かりやすいですね~。本種は地上部に「むかご」を形成し、これで繁殖することもできます。

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 本種は、清水・他 ( 2011 ) では " B. evansiana " とされていますが、ここでは Gu et al. ( 2007 ) に従っています。撮影時点で、地上部が枯れ始めており、状態の良い雌花が確認できなかったんですが、その他の特徴から、subsp. grandis だと思われます。Gu et al. ( 2007 ) では、" B. evansiana " は本亜種のシノニムとされています。

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 ただし、B. grandis grandis は、葉裏が赤い(少なくとも葉脈が赤くなる)特徴があるらしいですが、撮影地の群落では葉脈に沿って薄く赤がにじむ程度でした。もっとも、日本に帰化しているシュウカイドウは元々観賞用なので、品種や系統による違いもあるのかもしれません。

 

参考文献

Gu C.-Z. C.-I Peng and N.J. Turland, 2007, Begoniaceae. In: Wu, Z.-Y et al. (eds.), Flora of China, 13: 153-207, Science Press and Missouri Botanical Garden Press.

清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七, 2011, 日本帰化植物写真図鑑 第6刷, p.197, 全国農村教育協会.